2011年12月28日水曜日

酒とお茶の日々






8年ほど前から月に一回の割で、茶の稽古を続けています。4年前から先生が自宅に来て下さる様になって、怠け者の私どもでも御稽古が続けられる体制が整い、細々とですがなんとか続ける事が出来ているのです。さて、この3・4日、私にとっては初めての茶会参加、更には本格的な茶室での“点茶”体験、と初めて尽くしが続きました。今回はその事を書いてみます。
25日のクリスマス当日。小郡“雀居”での“夜咄茶会(よばなしちゃかい)”に、前崎鼎之さんから声を掛けて頂き、出掛けました。約束の時間、5時30分に会場に到着。道に面した会場の“雀居”入口には篝火が焚かれ、軒下には「懸釜」と書かれた提灯が下がっています。室内に入ると、左手が待ち合いで、そこの壁にはロシア正教の「三手のマリア」と名付けられた“イコン(聖像画)”が掛けられています。手前の床には鋳物の黒い燭台に朱の蝋燭が点され、ある雰囲気を作り出しています。ご亭主によると、本日の茶会は“聖誕祭”にちなんだ趣向である故だとか。ここで白湯を頂き、茶会の始まりを待ちます。しばらくの後、彼方此方に丈の低い行灯の灯りを見ながら、正客の前崎鼎之さんの持つ和蠟燭を点した手燭を先頭に、次客以下3人が連なり(雁行)続きます。正客から順に、躙り口から茶室の中へ。床(白隠禅師の書なるものが掛けられていました)や御道具を拝見の後、まず“前茶”なるものを頂きました。二個の茶碗の中に、二人分の御薄が手早く点てられ頂きます。その後、朝鮮風(鶏龍山の徳利等に付いているワラビ紋の様な模様)の茶碗に“濃茶”が点てられ、正客以下順に頂きました。炭手前も拝見したのですが、それがどの後であったかよく覚えていません。そして,点心をお酒と共に頂戴した後に中立ち。表の腰掛け待ち合いでしばらく過ごした後、再びお茶室へ。床の軸は巻き上げられ、聖誕祭らしく縁が金色のスリランカの団扇が掛けられています。それらを,燭台や灯明の灯りで拝見しつつ、薄茶を頂きます。最後に“雀居”のご亭主が御挨拶に出て来られ、楽しい“夜咄茶会”は終了しました。写真の上から3枚目までが“夜咄茶会”の模様。写真を撮るためにフラッシュを使いましたから明るく映っていますが、本来は写真2枚目の暗さ・雰囲気です。
その翌日の26日。正月2日に予定されている、佐賀地方の“年取り”と“正月茶会”の予行演習を兼ねて、久留米の熊井邸へ。立派なお茶室はこれまで見るだけだったのですが、炉に炭を入れ釜を使って、先生のEさんに教えて頂きながらですが、薄茶を点てました。その後のお酒も含め,まことに楽しい「酒とお茶の日々」でした。

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