2021年12月31日金曜日

今年の年末風景

 

今年はレモングラスで細君自作の注連飾りです

今年も残すところ数時間。2021年は皆さん方にとって、どんな年でしたでしょうか。我が家では、今年東京の長男が2年ぶりに帰省し、細君も張り切ってお節づくりに励んでいます。28日に亡母の墓参りを兼ねて、恒例の魚や食料の買い出しに古賀市のコスモス館へ出かけ、正月用のブリ(若い個体)を丸ごと買って、2枚におろし準備完了。今日31日は、私はやり残していた台所掃除に一日励み、美しい台所になり大満足でした。今年もお世話になりました。皆様、どうぞ良い新年をお迎えください。


      我が家の年越し蕎麦と、酒のあてです

2021年12月29日水曜日

オーストラリアにいる三人へ


 実輪 ’21年12月25日で12歳、沙夜 ’22年1月2日で14歳、いつき ’21年12月27日で41歳、オーストラリアにいるあなた方三人の誕生日を祝って、今年もケーキを作りました。今年は写真がピンボケで申し訳ないけれど、三人とも元気で!来年があなた方にとって、良い年であるように願っています。


2021年12月28日火曜日

忘れられない人 4 山本まつよさん

 1964年に石井桃子・松岡亨子・バージニア・リー・バートンなどの諸氏と始められた「子ども文庫の会」(諸般の事情でその後、山本さんお一人で継続)と、1980年4月の創刊以来、年4回の発行を続けている「子どもと本」の創設者、そしてフィリピンの染織品や編組品を日本に招来・紹介する「ナヨン」の主宰者でもあった山本まつよさんが、本年11月27日にお亡くなりになりました。享年98歳でした。先月18日から24日までの在京中に二度お見舞いに伺ったのが、今生最後のお別れになりました。

来年1月発行予定の「子どもと本」168号は、その山本まつよさんの「追悼号」として編集・発行の予定で、「子ども文庫の会」代表の青木祥子さんに依頼されて書いた私の追悼文も、そこに収められる予定です。1975年9月の最初の出会いから、仕事を始めて4年目の1982年8月に、福岡で初めて「子ども文庫の会」初級セミナーが始められた経緯などを、1200字程にまとめました。      

以下に、「子ども文庫の会」https://kodomobunkonokai.com/の許可を得て転載いたします。このにこやかなお顔からは想像も出来ませんが、写真の嫌いな方でしたから手元には山本さんの写真がありません。この写真は1994年撮影当時 山本さん71歳の時のもので、 12月2日、東京・港区赤坂の霊南坂教会に於いて執り行なわれた御葬儀の時に使われたものです。こうやって皆さんの目に触れる形で写真を掲載すると、お元気であれば、私は叱られたに違いありません。   どうぞご容赦下さい、山本さん。

「ナヨン」での出会いと「子ども文庫の会 」福岡セミナーの始まり

1972年3月 駅舎の広告看板を見て降り立った「倉敷民藝館」で、同館 初代館長外村吉之介(とのむらきちのすけ)先生が開けて下さった一枚の扉「民藝の世界」が、その後の私の全ての始まりです。       その扉の中で待っていて下さった、としか思えないご縁でお知り合いになったのが山本まつよさんです。

1975年秋 の事です。「季刊 染色と生活 秋号」の終りに近い頁に、フィリピンの染織品や籠類を置いている店として「ナヨン」が紹介されていたのです。戦後まもなく、柳宗悦の推薦で倉敷民藝館開館準備の為、倉敷にお住まいだった外村先生の知遇を得て、私と同じく「民藝の世界」に深く共感し魅せられた人の御一人が山本さんで、 それが後年の「ナヨン」開設につながる訳です。

1981年9月 あまねや工藝店開店3年目の催事「フィリピンの手 展」に講師としてお招きした山本さんの、フィリピンの歴史と手仕事の現状についてのお話の中に、山本さんご自身のフィリピンに対する深い尊敬と共感を感じとり、セミナーの内容も知らぬまま、友人達が世話人として、人集めから事務仕事まで引き受けてくれたお陰で実現したのが、1982年8月 の「子ども文庫の会」初級セミナーです。

1歳3ヶ月から5歳までの子ども達の親であった、私たち世話人にとって、時宜を得た願ってもない開催となりました。数年後、セミナーは熊本で5月に、福岡も8月に加えて2月と11月の年3回に増え、山本さんが紹介して下さる本の領域も広がって、その年3回のセミナーを皆楽しみに待つようになりました。             そこで紹介され、私が好きになった作家は次のような人達です。J・R・R・トールキン、C・S・ルイス、E・ファージョン、H・ロフティング、A・ランサム、R・サトクリフ、I・B・シンガー、F・ピアス、J・キャンベル、などなど名を挙げればきりがありません。

その後25年にわたって福岡に通い続けて下さり、待ちわびる私どもにとっては季節の移ろいと同じく、セミナーが「なくてはならないもの」になりました。何時でしたか、「子どもの本を読んでいれば、退屈はしないわね。」と仰った事がありましたが、本当にその通りで、今も私は変わらず楽しく読んでいます。             この本の形をした「美しいもの」を我々受講者に伝えて下さった事に、何より大きなご恩を感じています。

2006年9月 ご縁の深い倉敷民藝館特別展示室で、「 山本まつよ収集による フィリピンの手仕事 展 」をあまねや工藝店主催で開催し、はるばる九州から友人達も見に来てくれて、その事を山本さんに喜んで頂けたのが、私に出来た唯一つのご恩返しでした。

この先の時代に希望を託すとすれば、その担い手は「子ども」しかいない事、それを物わかりの悪い大人の導き手としての「子ども」に学び、「言葉」で私たちに伝えて下さった翻訳者。それが、山本まつよさんであったと思います。振り返れば、半世紀近いご縁でした。  長い長い間、本当にお世話になりありがとうございました。

                  あまねや工藝店 川口義典


2021年12月24日金曜日

「歳迎えの会2021」明後日まで

 準備を始めてアッという間に、今年の会期が残り二日になりました。なかなかご覧頂けなかった二階会場正面写真をご紹介します。今年もお世話になりました。来年もよろしくお願いします。新年は1月8日から始めます。皆様どうぞ良いお年をお迎え下さい。

1階上り口のウズベキスタンのテント飾りと、インドのスカーフ。

二階正面。。イララ皿各種の他、パキスタンのラリーキルト二種。

二階正面から左手窓側。手前ほぼ正面はイラン 蜂の巣口。その横はルーマニア中鉢各種。

正面窓に掛かるのは、ウールや絹のショール類。

2021年12月21日火曜日

「歳迎えの会2021」展示風景

これまで、店内の模様をご紹介出来ませんでした。まだ、全部出来ている訳ではありませんが、ひとまず主な品をご紹介いたします。


2021年12月18日土曜日

「歳迎えの会2021」初日の模様

前日の天気予報では「雪が降るかもしれない」との事で、進まない準備作業をひとまず途中でよして、昨日は午後11時頃に自宅に戻りました。私の希望の天気予報では「本日大雪のため交通機関は途絶」、従って、何方も店にはお見えにならない、つもりでしたが、何の朝起きてみたら雪が積もっている気配もありません。で、大急ぎで支度をして午前11時頃には店にたどり着きました。それから、続きの準備作業を始めましたが、終わらぬうちに最初のお客様Tさんが案内状に載せた写真の一つを買う気満々でご来店。これを皮切りに、十人近い方の来店で、賑わいました。ありがとうございました。明日は何とか展示作業を終えたいと思います。御礼まで。  追伸 案内状に営業時間が漏れていました、13時から19時までです。


2021年12月15日水曜日

「歳迎えの会2021」開催のお知らせ

「アイルランドの版画家・画家 三人展 」が無事に終わりました。立て続けのお知らせで恐縮ですが、今月18日(土曜日)から26日(日曜日)迄、今年最後の催事「百冬の会」改め「歳迎えの会2021」を、歳をまたいで新年は8日(土曜日)から16日(日曜日)まで行います。先月と先々月に2年ぶりで出かけた旅先で見つけたワクワクする様なもの、今回初見のものもあり、を見て頂きます。どうぞお出かけください。今展は月曜日は休みます。


2021年12月4日土曜日

「アイルランドの版画家・画家 三人展」
準備がようやく出来ました

焼ものの催事に比べれば、版画や絵画の展示は作品点数が少ない分楽だ、と思われる方が多いかもしれません。 ちなみに今回の「三人展」、総点数にすれば、終わったばかりの「松形展」のおよそ十分の一です。だからと言って展示がすぐに出来る訳でなく、平面作品として並べる工夫が別途必要で、以外に厄介なのです。今回も、2階会場正面壁のジョン・グラハム作品(少し重いボードに大きめの版画作品が留め付けてある)の展示方法をどうするか、思い悩んで行き詰まり、前日3日の昼近く浦和の柳沢敏明さんに電話を入れました。

そこで貰ったアドバイス通り、ボードの上面に穴を開け、そこにボルトナットを通して針金を絡め上から吊るす、作業をやってみました。穴を開け、ボルトを装着するところまではスムーズに作業が運びました。しかし吊るす段になると、作品同士の間隔や床からの高さ、作品の傾きの調整、何を中心に持って来て両端はどうするか等、やってみなければ見当がつかない作業ばかりでした。結局、終わったのは十時半を過ぎてしまいました。けれど、何とか上手い納まりを作ることが出来た様に思います。寒い日になりますが、どうぞお出かけ下さい。


2021年12月3日金曜日

あまねや工藝店創業40周年記念
「アイルランドの版画家・画家三人展」開催

 

昨年末、あまねや工藝店創業40周年記念文集「くらしにあかりをともすしごと」を公にして、もうじき一年が過ぎようとしています。記念年の’19年から’20年にかけて計画された幾つかの催事の内、浦和の柳沢画廊関連の催事が二つ。一つは’19年春に「デビッド・クイン展」、もう一つは柳沢画廊と関わりのある画家や版画家の催事を’20年春に。その幾人かの描き手を選び作品も送って貰っていたのですが、開催寸前でコロナ禍のため中止せざるを得なくなりました。

改めて仕切り直し、記念年の催事として選ぶとすれば、やはり縁の深いアイルランドの描き手の会を催す旨の話が、柳沢さんとの間にまとまって、今展の開催に繋がりました。「記念文集」の寄稿分の中で柳沢さんが書いて下さっている様に、あまねや工藝店の40年の歴史のほぼ半ば辺りでご縁が出来、その後、交流展という形で「画廊」と「工藝店」の領域の違いを跨いで催事の交歓が出来た事は、私の中では大きな意義と意味を持つものです。それをここで論じる時間も能力も私にはありませんが、それぞれの催事を通じて意義のある楽しい時間が過ごせた事に対して、柳沢画廊の画廊主 柳沢敏明さんに改めて感謝したいと思います。展示はまだ半ばですが、ここで少しご紹介します。皆さんのお出かけをお待ちしております。