2020年12月31日木曜日

皆さん、どうぞ良いお年を!


 大変な一年だった今年も最後の1日を残すだけになりました。春から秋にかけて予定していた当店催事は、ほとんど開催出来ませんでした。このところ、またコロナウィルスの第3波で各地の患者数が急増しているのも心配です。年明けは2月6日から14日まで、モンサカタの洋服を、また4月10日から18日までは、今年コロナ禍で中止になった岩井窯50年、あまねや工藝店40年の記念展を開催する予定です。以降の催事は、まだ調整中です。決まりましたらお知らせいたします。それでは、皆さんどうぞ良いお年をお迎えください。

お誕生日おめでとう

 今年は様々な用が重なり、例年の1週間遅れで娘(12月27日)と孫娘の誕生日ケーキを作りました。写真は、誕生日の順です。毎年変わり映えしませんが、沙夜マチルダ(1月2日)は13歳で中学1年生、実輪ベアトリス(12月25日)は11歳で、2月の新学期から小学6年生になります。みんなおめでとう!次の一年があなた方にとって、幸せで良い一年でありますように!





2020年12月28日月曜日

あまねや工藝店四十周年記念文集
「くらしにあかりをともすしごと」完成

あまねや工藝店四十周年記念文集「くらしにあかりをともすしごと」が、2020年12月20日無事自宅に届けられました。40冊入り段ボール箱13個口の、思った以上に大きな嵩(かさ)の荷物です。幸い好評で、数人の方からお褒めの言葉を頂戴しました。

本書には6人の方からの寄稿文「あまねや工藝店四十年に寄せて」と「あまねや工藝店の四十年」という私の書き込みのある年譜が添えられています。

この文集は、東京では渋谷区自由ヶ丘の「岩立フォークテキスタイルミュージアム」、杉並区阿佐ヶ谷の「子どもの本や」、そして福岡では当店の他、中央区赤坂の「珈琲美美」、中央区大宮の「COFFEE COUNTY」福岡店、南区大橋の珈琲屋「手音(てのん)」、同じく南区長丘の「子どもの本や」、長崎県西海市の小さな宿「小さな海から」、八女の「朝日屋酒店」でお求め頂けます。購入ご希望の方はamaneya◉(アットマーク)gmail.comまで、お問い合わせ下さい。



2020年11月13日金曜日

漆器の話(中野展を終えて)


数週間前、私が40年来の会員である地元生協の注文用パンフレットに、漆器を含む「正月用品」の紹介記事が掲載されました。仕事柄気になる領域でもあり、目を通してみてその値段に驚きました。例えば、汁椀につけられた以下の一文「〜 木の汁椀で心も体もあったまろう。〜 」、それに続けて「国産の[とち材]に漆をたっぷりとすり込み、木目を活かして職人がていねいに仕上げた手作りの汁椀です。」横に小さめの写真で、職人らしき人が椀の内側に漆を塗る写真と椀の断面図が示されており、そこには、口あたりの良い薄いフチ、飲み干しやすい曲線、手になじむ曲線、の説明の他、内側は熱に強い朱うるし」とあります。説明から推測すると、椀の外側がいわゆる拭き漆で木地の木目を活かした仕上げ、椀の内は朱漆を塗った汁椀の様です。朱うるしが特に熱に強いものであるとは知りませんでしたが、しかし、それにしても安すぎる値段(税込で3278円)で、どうにも得心がいきません。この添え書きを信じれば、おそらく椀生地の材料である栃材をアジアの何処かの国へ輸出し、その後、加工された椀木地(ひょっとすると、下地と中塗り位まで終えた)を輸入して国内で上塗りをしたものを、こうして生協の会員に紹介しているのかもしれません。そうとでも考えなければ付けられない値段です。

生協の注文を受注する産地の問屋は、価格競争に負けないための工夫として生産拠点の一部を海外(主にアジア?)に移し、工賃を国内の10分の1以下に抑えて、下地や中塗りの技術を現地生産者に伝え、国内では最終工程の上塗りだけを行なって「国産品」として流通させるのかもしれません。ただ、これは何も漆器に限らず、私たちの身の回りのありとあらゆるものがそういう仕組みの中で生産され流通している訳で、この事自体何も特別のことではない、という方もあるでしょう。しかし、この取り組み(地元問屋の生産流通から生協に於ける販売に至るまで)が漆器産地の現場にもたらしているものは、以前このブログで紹介したように、作り手の高齢化、大半の後継者の生業放棄、結果、産地の崩壊です。この現象を、50年以上前の1964年、漆器作り(漆工)に様々な形で関わる人々が、その展望をつかむ為に結成された「明漆会」を主導して来た鳴子の澤口滋氏(故人)は、その生前に書かれた小さな冊子の中で、次のように表現しています。

「私たちは日常の生活の道具としての椀や盆を作り続けたいと思っていました。剥げたり反ったりせず何時までも使える異和感のない いつか生活の中に溶解していくような皿や鉢を作り続けたいと思ってきました。 しかし そのようなぬりものを作るのに必要な材料が入手しにくくなり質も落ちていることに ある時期気づいたのです。<中略> 漆をはじめ色々な素材の不足は一時的な現象ではなく工業化してゆく社会の必然的な帰結であることを 私たちの仕事が沢山の人々の多様な技術と労働の上に成り立っていることを理解しました。真実なけなしの技術と材料を使ってなお漆器を作り続けるとしたら 今日における漆器とは何かを流通に当る人を含めたすべての関係者と共に 自らに問い続けたいと思います。<後略>」( ©︎ 明漆会 )

この小文が私たち生活者(使い手)に問うているのは、「あなた方が真実、漆器を必要とし、この仕事がこれからの日本に必要であると思うのであれば、これを残す為どうすれば良いか、自身で考え実行して欲しい。」と云う事でしょう。具体的に言うと、生活者個人の立場では一人でも多くの人が、日常生活に食器の一つとして漆器を取り入れ、使う事に尽きます。これを販売面において、持続可能な具体的な仕組みに作り上げ、これまでの生産流通システムにつなげるのは、とても難しい事でしょう。しかし、英国などにはその先行例もあり、この実現への努力がいま切実に私達に求められているのだと思います。

冒頭の生協パンフレットに私が感じた違和感とは、口の中に入れる食物に関しては(主に国内の)良心的な生産者を後押しして(つまる処、市場価格よりも高値で買い支えて)来たこの団体が、他領域ことに生活用品に分類される品々に関しては驚くほど鈍感で、その領域の仕事が抱える問題に対しての想像力が全く感じられない、この事です。生協の組合員数の規模を持ってすれば、漆器の仕事の仕組みを地道に説いて漆椀に付いている値段の根拠を説明し、妥当な値段(当然、前出のパンフレットよりも高価です)の漆器用品の購入を組合員に促し、日本国内の漆器産地維持に協力する事、これもまた生活協同組合に期待されている、大きな役割の一つなのではないでしょうか。まずは、理事会で漆器についての勉強会でも始めたら如何でしょう?

 



2020年11月12日木曜日

「くらしにあかりをともすしごと」色校 到着


待ちに待った「くらしにあかりをともすしごと」の色校正原稿が手元に届きました。皆さんに校了のお知らせを書いてから約2ヶ月。様々な事情が重なって色校が遅れ、このまま行けば出版が年を越してしまうのは確実。しかし我々にはどうしようもなく、いたずらに日が過ぎるばかりでした。そんな折、待ちに待った色校正原稿が昨日ようやく届いたというわけです。すぐに目を通し印刷会社に原稿を戻して、なんとか12月のクリスマス前の出版、皆さまへのお届けを可能にしたいと思っています。今しばらくお待ちください。






 

2020年10月30日金曜日

「中野展」残り三日目のご案内

本日も含め残り三日間となった「中野展」。今回、中野さんの代表的な蓋もの各種と様子が変わった店内の様子をご覧に入れます。

     漆器の代表的な蓋もの、五寸五分黒内朱三段重。
  曲輪くつわ二段重。軽く扱いやすい品、料理を入れて食卓に。
     朱と溜の長手一段重。三段重に比べ出番多し。
   黒と朱の弁当箱。中に漆で塗った仕切りも入っています。
   曲輪三段小重。弁当箱などの他、違う種類の箸休めなどに。
今回、最も驚いた乾漆の蓋もの。国宝の阿修羅像と同じ作り方によるもので、麻布製で軽いのです。中野さんの自作。
     のぞきに並んだ黒の応量器。五種容器の様子。
         店内正面のメインステージ。
          正面右手のテーブル上の様子。
           のぞきの秋の花色々。

2020年10月26日月曜日

「中野展」三日目のご案内

 初日の24日、中野ファンと思しき人達がたくさん来て下さいました。正面のメインステージを始め、展示のあちこちに穴が空いたので、少し模様替えをしました。一番大きなものは、一階ノゾキの棚の前後を、すっかり入れ替えたことです。この事で、増設の棚との見え方のつながりも良くなり、また棚の中の品も容易に手に取って頂ける様になり、一石二鳥でした。

           1階ノゾキの様子
        1階ノゾキの裏、奥が増設の棚