2016年5月14日土曜日

5月催事のお知らせ その2
〈林竹二 授業二部作 上映会〉

1985年「民映研」第一回上映作パンフレット
昨年から、店の二階を使って「記録映画」を見る試みを再開しました。’85年頃から仲間数人で始めた「民族文化映像研究所」の記録映画上映会は、3回目を終えた辺りで女性の知人グループに引き継がれ、20年近く続きましたが、赤字が続いて撤退するしかありませんでした。この処、それらの16mmフィルムがデジタル化されると共に賃貸料金が下がって、利用し易くなった事もあり、今また日本のあちこちで上映会の企画が盛んになっている様です。そんな事情の中で、当店二階の上映会企画も復活した訳です。せめて、半年に一度と思っていましたが、それは困難で、ようやく一年一度のペースです。

奥に立っているのが川井田さん
明日15日は、グループ現代制作の「林 竹二  授業二部作」をご覧頂きます(午後1時開始1500円)。この映画は1977年、沖縄県那覇市にある久茂地小学校の三年生と五年生に対して林 竹二が行った二回の授業、三年生には「ビーバーの習性の観察」を通して、また五年生には1920年代にベンガル(いまのバングラデシュ)で発見された「カマラとアマラ」と言うオオカミに育てられた二人の少女の人間世界への復帰の記録を通して、「人間とは何か」を子供達に考えさせる授業の模様を映像化したものです。再視聴した昨年末、改めて良い映画だと思いました。林竹二は、1970年頃、宮城教育大学の二代目の学長として同大学に赴任し、バリケード封鎖中の大学に一人で入って、二度にわたる学生の自主退去(全国で唯一)を実現させて、「機動隊」の学内導入を防いだ(友人に聞かされるまで私も知りませんでした)大学学長として、また後に諸処の学校に出掛けて行った数々の授業の実践や、筑摩書房から出版された著作集を通して広く知られている教育者です。

今回は「グループ現代」のプロデューサー川井田博幸氏にお越し頂き、制作側から見たこの映画の意義などについてお話し頂く事になっています。ご参加をお待ちします。

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