昨年の第一回展に引き続き、二回目になる秋田県湯沢市郊外の漆器の里、川連塗・寿次郎(かわつらぬり・じゅじろう)の漆器の仕事各種を皆様にご紹介する機会を頂いたことに感謝しています。紹介文にも書きました通り、ほぼ毎月と言って良いほど、日本各地で漆器紹介の催事を開催する様な忙しい日々の合間を縫って、こちらの希望する漆器類の準備・梱包・発送など、手間のかかる作業を、いわば一方的にお願いする訳で、こちらとしてはご期待に添う結果を残せる様に案内状を用意し、顧客の皆さん方にお送りする訳です。
しかしながら、漆器は現在全盛の感のあるInstagramの様な映像主体のメディアでは、特にその良さをわかって頂きにくい手の仕事です。素材を選び、手間を掛ければ掛けるほど一客辺りの相対的な単価が高くなります。その一方で、大手の量販店などで漆器まがいの品(プラスティック生地に漆塗り)に、信じられないほど安い値を付けて売ったりしている現状がある訳で、売り手の側も売りにくく催事にも品揃えにも消極的になり、使い手の眼に届きにくくなる、そんな状態が延々と続き、産地では跡継ぎもなく廃業する作り手が絶えません。しかし、絶望する事なく先に望みを託して仕事を続ける、そんな心強い工房が今展の主役・寿次郎工房です。どうぞ皆さん会場にお出かけの上、並んでいる品々を手に取ってご覧下さい。
0 件のコメント:
コメントを投稿