2022年5月2日月曜日

「小野善平蒐集物語」その2

 

「小野善平蒐集物語」その2は案内状右側の3点、イスラエルのランプ二種、沖縄の紅型、G・ルオーの版画 ミセレーレについての小野さんの「想ひ」です。


          イスラエルのランプ

古代の人にとって「あかり」は、喜びだった事と想像します。一日の労働を終え、灯りの元に家族が夕餉に集う。それは、平和で幸せな時間だったに違いありません。灯心を安定させるため、ロクロでつくられた皿型土器をつまみ、油はオリーブや椰子の実を絞り出し注がれたのでしょう。ランプの形によって時代が判ります。右は紀元前3000年頃、左がビザンチン時代でしょうか。


            紅型
  
芹沢先生も沖縄の紅型から、「芹沢文様」が生まれました。この紅型は大正の頃と聞き及びます。松竹梅に鳥が飛んでいて、マコトお目出度い布ですね。パネルに仕立てました。


           ミセレーレ

ミセレーレはルオー芸術の一つの頂点であり、美術史に燦然と輝く金字塔だと思います。僕はルオー世代。民藝の世界からこの道に入り、たくさんの美しい世界をさまよい、今、ルオーとともに。ありがたく嬉しいことです。

* 今展出品の他の蒐集品についてのエピソードは、5月7日(土曜日)午後7時から開催の「私の蒐集物語」でご本人から直接お聞きください。ご参加をお待ち申し上げます。


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