「小野善平蒐集物語」展出品作で案内状に紹介している6点について、「モノに想ふ」と題した短文が小野さんから送られて来ました。まずは左側の3点。里見勝蔵の油彩小品、クバの布、イスラエルの土器についてをご紹介します。
里見勝蔵
里見は白樺の仲間であり、日本のフォーヴィストの代表選手。ブラマンクに打ちのめされ自分が描く自分の絵に向かいます。黄色の大地と碧い空、画面全体がうねります。中央の塊は何かな。1955年に滞在したイビザ島を想い、描いた作品でしょうか。この額縁も、昔流行ったものです。
クバの布
褐色の大地から生まれた、ご存知コンゴ・クバ王国の布。僕は「クレーの布」と呼んでいます。クレーが咀嚼し、フォークアートからファインアートになりました。何処のものであろうが誰のものであろうが、美しいものは美しい。
イスラエルの土器(BC1500年頃)
僕の仕事はイスラエルから始まりました。エルサレムの街を不安に怯えながらひたすら歩き自分の感覚のみを頼りに、土器を持ち帰りました。今でもエルサレムに行くと、やはり土器を買います。僕の「モノ蒐め」の原点です。
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