2019年1月19日土曜日

第3回 原陽子個展のお知らせ


1月26日(土曜日)から2月10日(日曜日)まで、3回目になります原陽子の個展を開催いたします。実に10年ぶりです。今回は、大小のタブロー16点に加えて、3点の硝子絵そして40点の版画と多彩です。会期中の月曜日、1月28日と2月4日は休みます。開店は12時から19時。以下、DMとDMの文章原稿です。


J•S•バッハの残した膨大な作品のうちBWV988の作品番号を持つのが、カナダ人ピアニストG•グールドの演奏で特にその名を知られるようになった「ゴールドベルグ変奏曲」です。これは静かで平明な美しさを持つアリアから始まり、30の様々な変奏を経てまた最初のアリアに戻る、鍵盤楽器の為に書かれた作品です。原陽子個展のための紹介文に、畑違いのバッハの器楽曲を持ち出したのには訳があって、この「ゴールドベルグ変奏曲」の構成、最初のアリア(唄)から始まり様々な変奏を経て最初のアリアに戻る、が単に音楽領域の表現に止まらず一人の表現者の「表現の変遷」の有り様を、その構成に於いて見事に言い当てている様に思うからなのです。表現者とは、云ってみれば自らの内に一つの「唄」を見出し育てて行く人の事です。やがてはそこに戻る最初の「唄」を、時々に素材を代え色彩を変え構成を替えて歌ってみる、それがその時の「私の唄」(時分の唄)でしょう。こうやって紡がれた16枚のタブロー、40枚の版画、そして3枚の硝子絵。これが今展の原陽子の「唄」です。どうぞお出掛けの上ご覧下さい。● 26日初日作者在廊予定。夕刻より作者を囲んで、一品持ち寄りでオープニングパーティー開催。お申込みはあまねや工藝店 迄。

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