ルーマニア正教会のガラス絵のイコン |
江戸後期の仏画 |
柳宗悦は「美しいもの」を「妙好品(成仏したもの)」と呼んで讃えましたが、「信仰」は東西両洋の世界で、かつて、たくさんの美しいものを生み出しました。しかし、同時にまた、この「信仰」は「自我」や「自意識」にがんじがらめにされている私達、現代の日本を生きる人間にとっては、最も縁遠く理解出来にくい営為あるいは言葉かもしれません。この神や仏に対する「信仰」が目に見える形で現されている様に私には思えるものが、ここに紹介するルーマニア正教会のイコンと呼ばれるガラス絵の聖像画(縦35cm 横30cm)と、江戸後期のもので阿弥陀三尊像を描いたと思われる、元は軸仕立ての仏画(縦18cm 横10cm)です。両方とも家庭に置かれ、壁や仏壇に掛けられて、日常の暮らしの中で祈りの対象となったものです。