2014年11月22日土曜日

第1回 松形恭知作陶展•福岡展が始まります

本日、「第1回松形恭知作陶展•福岡展」が幕を開けます。17日(月)に、八女•朝日屋酒店から搬入された350点近い作品を、はるかに狭いあまねや工藝店の2階会場に、どう並べるか、難しい問題でした。八女では7時間程で終わった“物ならべ”も、結局3日がかりでした。しかし、並べ終わってみると会場が狭い分、かえって松形作品の持ち味が親密に感じられる様な気がして、悪くありません。今日は、午後7時から松形さんご本人を迎えて、一品持ち寄りのオープニングパーティーを開催。どなたでもご参加頂けます。どうぞお出掛け下さい。

1階のぞきの様子
皿類•蓋物にポットやカップ
今展の大作が窓辺に並ぶ
会場正面の様子
点打ちの大扁壺が見える中庭側窓辺
今展一(と私が思う)点打ち尺鉢
道路側窓辺の様子

2014年11月15日土曜日

「第1回松形恭知作陶展•福岡展」のお知らせ


22日から30日迄、「第1回松形恭知作陶展•福岡展」が始まります。22日(土)は午後7時から、松形さんを迎えて一品持ち寄りのオープニングパーティーを開催、皆様のご参加をお待ちしております。以下、DMの案内文です。

松形恭知さんは1951年東京生まれ。いま“全力疾走”の人です。
というのは、大学卒業後、埼玉県で中学校の社会科教師として30年勤務の後、55歳で早期退職して本格的に陶芸を始めた、作り手としては遅れて来た“新人”だからなのです。とはいえ、高校在学中からデパートの美術画廊で走泥社の八木一夫や鈴木治の焼物に親しむ等、感覚的に早熟であったせいか、教職のかたわら続けた陶芸への周囲の評価は高く、’97年に国展初入選の後、’98年益子陶芸展審査員特別賞を受賞。日本陶芸展や日本民藝館展等の公募展にも入選を重ね、2006年には宮崎県国富町三名に念願の築窯。そして同年、国画会工芸部準会員に推挙され、2013年秋には東京•銀座三越の美術画廊で個展開催。また2014年の国展において、国展準会員優作賞受賞と、傍目には、その努力が着実に実を結びつつある様に見えます。しかし、ご本人にとってみれば、まだまだ先の見えない道をひたすら先へ先へと走り続けるしかないのでしょう。8月、9月の二ヶ月で4回の本焼きを行い、ざっと150種350点以上の作品を持って、今回の個展に臨みます。その成果を、皆様どうぞご覧下さい。

八女展から、尺皿や水差類
扁壺や筒花入など
ポットに土瓶
手付大鉢
飴釉櫛描7寸鉢に黄釉櫛目6寸鉢

2014年11月3日月曜日

あった事会った人 その9


9月、10月の2ヶ月間は事も多く、人にもたくさん会いました。
まず9月の第1週と第2週の月曜日に続けて、一人で映画を見に行きました。今年初めての映画鑑賞で、KBCシネマと云う天神の外れにある映画館です。上映作品は、7月に東京の岩波ホールで公開され評判になった映画「大いなる沈黙へ」と、ポーランド映画「IDA イーダ」です。「大いなる沈黙へ」は、戒律の厳しいフランスの山中にある男子修道院グランドシャルトルーズに初めてカメラが入ったドキュメンタリー映画、「IDA」は若い修道女見習いが主人公の、今時珍しい白黒映画です。

さて、「大いなる沈黙へ」は上映時間を事前に調べたつもりが、上映期間によって上映時間が異なる事などの事情もあり、なんと開始2時間も前に映画館に行くと云う不始末。仕方がないので、松葉杖をつきつつ天神の裏町を2時間近く歩き回った末に、館内に入ってびっくりしたのは、130席定員の映画館内が、同世代(60代)とおぼしき大勢の御婦人方(中に顔見知りが御二人)でほぼ満員だった事で、撮影許可が出るまでに16年掛かっただの、ナレーションも音楽もない3時間近くの映画である事だの、話題に事欠かないこの映画の人気の高さを象徴している様でした。

中で、印象に残ったのは盲目の老修道士が語る「神に過去はない、現在だけだ」と云う言葉と、映画の中に旧約聖書の中に書かれている言葉として引用されている「神は私を誘惑された」で、信仰の本質を簡潔にそして実に見事に言い当てている、と思いました。それに比べて、「IDA」は舞台は同じ修道院ながら、一人の少女の成長物語、とでも言った内容で、パンフレットの美しさに惹かれて見に行ったものの、少しく期待はずれでした。

Tさんご夫妻と
さて、9月19日(準備)から29日(撤収)までの「山本教行+plus 展」については、「あまねや通信」でご報告していますが、珍しいお客様がお見えになりました。驚きまた嬉しくもありました。
昨年11月から今年3月末まで私が入院していた際お世話になった、「粕屋新光園」のナースのMさんとリハビリ担当の理学療法士のTさん、が訪ねて下さったのです。八女まで来て下さった事も嬉しかったのですが、御二人ともに、それぞれ蓋付き土鍋を買って下さって、これも大変嬉しい思いをしました。

久しぶりの記念写真の後、飲み屋での写真
2枚の間にだいぶギャップがあります
10月に入って9日、’90年10月に店を平尾に移す際、現店舗改修の実施図面を描いてくれる等して、大変お世話になった、札幌で「フーム空間計画工房」と云う名前の建築事務所を経営している宮島豊さんが、瀬戸内の祝島から錦川を経由して(もちろん列車で)、店を訪ねてくれました。ただ、当日待てど暮らせどやってくる気配のない宮島さんを待つ事2時間、相変わらずの顔をようやく見せてくれました。当夜宿泊予定の、宿近くの飲み屋で2時間程、飲みかつ食べて、8年振り再会の博多の夜は賑やかに更けて行ったのでした。

当日、16人程の人で鑑賞
10月12日、台風19号の九州接近が報じられる中、「八女 • 民映研の映画を見る会」の第1回上映会、「越後奥三面(えちごおくみおもて) ー山に生きる日々ー」に参加する為、八女の朝日屋酒店へ細君と二人で出掛けました。今回の演目「越後奥三面」は、30年程前の1985年、友人達数人とで始めた「福岡生活学校」主催の「民俗文化映像研究所連続上映会」の記念すべき第1回上映作品で、私にとっても思い出深い作品です。内容の詳細についてはここではふれませんが、30年振りに見ても実に良い映画だと思いました。私達が現在の暮らしで無くしてしまったものが丹念に記録されていて、今こそ大勢の人に見て欲しい映画だと、改めて思いました。半年程先に、当店で上映すべく計画中です。八女で見逃された方はぜひご参加下さい。

Hさんとのツーショット、私は特に赤い顔です
10月30日。4年前の「柴田雅章作陶展」の時に初めて来店、その後おつきあいの始まった、京都在住で神社仏閣の内部に漆を塗る仕事をしているHさんから突然の電話で、いま宗像大社の仕事で宗像にいて、明日大分の宇佐八幡の仕事で宇佐に移動する前に会いたいが、都合はどうか、とのお尋ねです。喜んで会う事にして、今年8月下旬の開店前に、あれこれの品を買って頂いた今泉2丁目の和食とお酒の店「穴井」に行く事にしました。新築ビルの2階で、入り口の前には買って頂いた品の一つ、白の麻布を仕立てた一間半程の幅がある5枚仕立ての長めの暖簾が掛かり、店内も白を基調にしたモダンで清潔な作りで、食べながら飲む今夜の様な我々にはぴったりのお店でした。2時間程、あれこれ楽しく話をして再会を約し別れました。

2014年11月2日日曜日

百子の花日記 239

山本教行+plus展で花を入れました、その2。

灰釉象嵌壷 
ヌバタマ、シオン
瑠璃塩釉鎬掛花入れ
 白ホトトギス、白山菊
瑠璃塩釉扁壺 ルドベキアタカオ
 塩釉水差し ヒロハウシノケグサ
広口ミルク沸かし
 椿(西王母)
塩釉点打ち水差し 
キショウラン、シュクシア、白彼岸花

2014年11月1日土曜日

第1回 松形恭知作陶展 • 八女展始まる

会場入って右手のメインの棚。
中央に2点の大作、両袖壁に尺皿。
会場入口正面の棚。
最近の意匠、点打ちの諸作が諸処に。
会場入って右手の棚。
点打ちの大きな扁壺やポット。
会場入って左手の半閉(バンダチ)の上。
扁壺や筒の花入れ。
会場左手奥の棚。中央に大作の大皿。
下に酒器や小皿、ピッチャー類。
11月1日初日の「第1回 松形恭知作陶展 • 八女展」が、朝日屋酒店を会場に始まりました。10月31日の昼前に会場の朝日屋酒店に入り、昼食の後、展示作業を始めて午後7時頃には終了。あらかじめ、高橋さんに10ヶ口で届いた荷物の開梱をお願いしていた事もあり、350点と云う作品量の割には、早めに終わった方だと思います。
ただ、そこから夕食やワインを頂戴したりしている内に話題沸騰、会場を去り難く愚図愚図している間に、帰りの終電の時間を過ぎてしまって、とどのつまりは高橋家に泊めていただく事になりました。
さて松形さんの仕事は、案内状でもご紹介した通り、8 • 9月の2ヶ月に4回の窯を焚くと云う頑張り振りで、様々な試みの作品が並んでいます。ぜひお出掛け下さい。以下、案内状の文章です。

松形恭知さんは1951年東京生まれ。いま“全力疾走”の人です。
というのは、大学卒業後、埼玉県で中学校の社会科教師として30年勤務の後、55歳で早期退職して本格的に陶芸を始めた、作り手としては遅れて来た“新人”だからなのです。とはいえ、高校在学中からデパートの美術画廊で走泥社の八木一夫や鈴木治の焼物に親しむ等、感覚的に早熟であったせいか、教職のかたわら続けた陶芸への周囲の評価は高く、’97年に国展初入選の後、’98年益子陶芸展審査員特別賞を受賞。日本陶芸展や日本民藝館展等の公募展にも入選を重ね、2006年には宮崎県国富町三名に念願の築窯。そして同年、国画会工芸部準会員に推挙され、2013年秋には東京•銀座三越の美術画廊で個展開催。また2014年の国展において、国展準会員優作賞受賞と、傍目には、その努力が着実に実を結びつつある様に見えます。
しかし、ご本人にとってみれば、まだまだ先の見えない道をひたすら先へ先へと走り続けるしかないのでしょう。8月、9月の二ヶ月で4回の本焼きを行い、ざっと150種350点以上の作品を持って、今回の個展に臨みます。その成果を、皆様どうぞご覧下さい。