’16年以来、3年ぶりになる松形恭知作陶展のご案内です。前回と大きく異なっているのは、原料の陶土が変わった事です。当然、これまで使ってきた釉薬との相性の見極めなど、大変な事が様々にあった筈ですが、それを感じさせない今展出品の美しい黒釉や海鼠釉の諸作をぜひともご覧頂きたくご案内申し上げます。
なお初日の11月2日には松形さんを囲んで懇親会も予定しています。造形されたものと重なるような穏やかな御人柄の、松形恭知(まつかたきみとも)さんと直接お話しいただける貴重な機会です。
ふるって御参加ください。当日の料理は、いつもの様に即興料理の名手 I シェフにお願いしています。参加費は1500円です。
ご予約は電話かEメールamaneya◎(◎はアットマーク)gmail.comまでお願いします。会期は11月2日(土)から17日(日)まで。会期中の月曜日は休みます。以下、案内状原稿です。
高校生の頃「走泥社」の八木一夫や鈴木治などの前衛陶芸に触れ、大学進学後は美術部で絵筆を取っていた松形恭知さんが、どの様にして工藝領域の表現に惹かれ、後年その世界で作り手を目指すようになったのか、詳しく伺ったことはありません。ただ、美術の世界の表現に比べて「実用(用途 )」の縛りがある工藝の仕事は自分にとって救いだった、という言葉を聞いたことはあります。穏やかで激することのない(様に見える)松形さんと陶器による表現は、よほど相性が良かったのか、その後、続々と実用世界の食器類を生み出しています。ここ一・二年ほど前から原料の陶土が変わり、釉薬との相性に腐心しているとの事ですが、写真をご覧いただいてもお分かりのように、今展でも変わらず美しい黒釉やなまこ釉の各種の仕事がご覧いただけます。どうぞお出かけの上ご覧下さい。