2011年4月30日土曜日
丹波篠山から岩美へ 1
4月26日、朝7時。今回の「柴田展」で残った作品を車に積み、丹波篠山に向けて出発しました。行程は約600Kmで、同行者は二人。
細君と、2008年5月の「山本展」終了時も、作品返却の旅に同行した八女・朝日屋酒店の高橋康太郎さんです。旅の前半、鳥取のクラフト館・岩井窯まで、御一緒する事になっています。さて、朝食抜きで朝6時出発のつもりが、「簡単でも、やはりご飯は食べて」と云う事になって、結局7時に出発。工房に山桜の咲き残る中、篠山到着は午後3時頃になりました。
柴田さん御一家は、自分達も昼食を食べずに待っていて下さり、大鉢に入った饂飩を牛蒡や鶏肉入りの熱い出汁に漬けて食べる、美味しいお昼を御馳走して下さいました。ところで、私の柴田家訪問は十数年ぶり(たぶん)になります。自作と共に室内の其処此処に、スリップウェアーをはじめ、筋の通った工藝品が置かれてあるのは相変わらずですが、その数がずいぶん増えています。李朝の大きな棚や、アフガンの軟陶の皿などが心に残りました。今回の個展に於ける柴田作品の成熟度とも、何処かでそれは重なる様で興味深く拝見しました。
その後、皆で篠山城趾近くにある元・武家屋敷を改装した「岩茶房 丹波ことり」へ行きました。総勢6人それぞれが、「ことり自家製」の点心と岩茶各種を充分に楽しみました。今夜は、柴田さんの向側の尾根筋で、やはり焼物の仕事をしている平山元康さんに早目の夕食を御馳走になる約束です。予定を1時間ほど過ぎた午後6時30分頃、平山さんの自宅へ到着。実は今夜、平山さんは夜行バスで本年度「国画会新人賞」の授賞式出席の為、東京へ行く事になっているのです。こちらでも又、黒豆を炊いたものから、コシアブラやタラの芽の天婦羅、奥様お手製のさば鮨・巻寿司等々、食べきれないほど沢山のご馳走になりました。午後9時近くまで食べながらお喋りを楽しみ、東京に行く平山さんと別れて、宿に帰りました。長く楽しい一日でした。
2011年4月24日日曜日
あまねや弁当の事
4月10日に皆で食べた「あまねや弁当」の事を、中身も含めてきちんとお知らせしましょう。さて、当初7年ぶりで開く「柴田展」のお話し会の時に、いったい何を皆さんに召し上がって頂けば良いのか、ぎりぎりまで迷いました。そして、店のお客さんであり、ご自分も丹波の出身で、なおかつ柴田さんの二女・咲美さんと同じく、マクロビオティックの勉強をしているYさんにお願いする事にしました。
メニューの一部の調理と当日の手伝いを、マクロビ仲間の八女のTさんとTさんのご亭主・康太郎さんに(弁当に掛ける上紙の“あまねや弁当”の文字書きも担当、ちなみに文字下の絵は娘さんが担当)、またYさんのご亭主と娘さんも、弁当の詰め合わせ作業に駆り出されたと聞きました(有難うございます)。当日は、朝7時から作業を始めたとの事でしたが、会場到着は、予定(12時)の15分遅れ。お話し会の参加者15人分に加え、私どもスタッフと柴田さんのご友人やご家族分も入れて、全部で25人分作ったそうです。でも、弁当の予約2名分を含めて、完売でした。弁当の中身は次の様なものでした。
おにぎり三種(しそ、三つ葉、白)・生麩田楽(しぐれ味噌)・信田巻とスナップエンドウの炊き合わせ・蓮根団子の甘辛煮・オートミールハンバーグ(キアヌ入り)・竹の子の木の芽味噌焼・切り干し大根煮
菜の花の胡麻酢和えの海苔巻き・そら豆・お多福豆の甘煮(メープルシロップ)
評判も上々。大変美味しかった事をご報告しておきます。Yさん有難うございました。
2011年4月21日木曜日
2011年4月20日水曜日
柴田展サヨナラパーティー
柴田展最終日の17日。数人の人に呼びかけて、「柴田展」のサヨナラパーティーを行いました。というのは、当日柴田さんの最初のお弟子である北海道・厚沢部在の七尾佳洋さんが、人吉での自分の個展の帰りに当店に立ち寄り、片付けの手伝いをしてくれる事になっていたのと、数日前に当店で柴田さんの品を買ってくれた京都出身のHさんが22日に福岡を離れるにあたって、まわりの人にこのHさんを是非紹介したいと思い立った為です。このHさん、昨年7月から単身赴任で福岡に来て以来、博多区の東長寺で新築中の伽藍内部に漆を塗る仕事をしている人です。話を聞くと、特別おいしい物を食べている風もなく、ほとんど毎日借りている家と現場の往復で、簡単に出来ると云う理由でスパゲティーを多食している様なのです。当夜は自家製の「おでん」とさかえ鮨の「松前鮨」をメインにして、「繁枡」特製のおいしいお酒を2本、お喋りと一緒に皆で楽しみました。
2011年4月11日月曜日
第4回 柴田雅章作陶展のお知らせ 4
4月10日 「柴田展」2日目の今日。午後1時から私が聞き手になり、柴田さんの仕事の軌跡を振り返りながら、柴田さんが「民藝の世界」と出会うきっかけ、また大学卒業後、弟子入りをした生田和孝氏の事、あるいは、’72年に初めて出会い、以後教示を受けた柳宗悦の唯一の内弟子であり、雑誌「工藝」の漆絵の表紙の仕事や、日本民藝館・大阪日本民藝館の陳列を展示主任として永年支えて来られた鈴木繁男氏の事、その鈴木氏の御縁で、’84年から柴田さんが携わって来られた大阪日本民藝館の陳列や「民藝館展」の審査の事など、多岐にわたって興味深いお話を伺う事が出来ました。
それに先立ち、お昼過ぎに届けられたYさんとTさん担当の、春の野菜を中心にした「あまねや弁当」を、20人ほどの人で楽しみながら食しました。お話しの後は、「岩茶房 丹波ことり」の岩茶とパウンドケーキを味わいつつ、店の向かいに咲く山口さんの御宅の満開の桜をめで、楽しい充実した2時間を過ごしました。