2021年7月19日月曜日

あった事会った人 15

 ここ数年、梅雨明けの時期に必ず日本各地(のみならず世界中)で洪水の被害が報じられるようになりました。数年前の九州北部豪雨、昨年の熊本県人吉市の球磨川の洪水、先の静岡県熱海市の土砂災害、そして、ドイツや中国の恐ろしい程の水害など。また、ここ数年オーストラリアやアメリカで頻発する森林火災や、カナダの50℃近い高温による人的被害など。これら、すべての現象が人間の日常生活に起因するものと聞くと、自らを含め、現在の地球に暮らす人間の傲慢と想像力の欠如を思い、恥じ入るばかりです。

さて、昨年末出版された、あまねや工藝店創業40周年記念文集「くらしにあかりをともすしごと」も、残すところあと50部程になりました。思いのほか印刷費や事務経費が膨らみ「赤字」も覚悟しましたが、なんとか乗り切る事が出来ました。編集やデザインに関わって下さった4人の皆さんはじめ、先行予約で誌代を先払いして下さったり、20部・30部とまとめて買って頂いても、定価での販売という(申し訳ないような)条件にも関わらず引き受けて、出版の後押しして下さった沢山の皆様方のご好意で実現出来た「記念文集」でした。改めて御礼申し上げます。ありがとうございました。

さて、福岡書芸院発行の冊子「たんえん」誌上に、4年に渡る連載という形で「文集」出版の切っ掛けを作って下さった前崎鼎之(まえさきていし、本名 恒春)さんが、数年にわたる闘病の末、本年3月4日に亡くなりました。享年73歳でした。40年以上に渡るお付き合いの中で、数え切れない位お世話になり、また同じ世界に「美しいもの」を見ている友人同士として、旅をし喜びを共有出来た事は、私にとって何より有り難く嬉しい事でした。謹んでご冥福をお祈りします。

0 件のコメント:

コメントを投稿