2009年8月30日日曜日
百子の花日記 8(番外長編)
8月24日 「腰痛も吹っ飛ぶよ!」と友人のIさんに誘われて、球磨川下りにいって来ました。小学生の女の子2名、昔青年1名、昔乙女6名の総勢9名。皆、初めてのラフティング(ゴムボートに乗って川下り)です。ウェットスーツ、軽ジャンパー、ライフジャケット、ヘルメットに靴の一式貸し出し。それに、食事(バーベキュー)、温泉付きで8000円。午前10時から午後5時まで、たっぷり楽しんで遊びました。
緑の田園風景の中を流れる球磨川上流から出発。まず、パドルの扱いや漕ぎ方、水の中で障害物に当たらないように浮いているラッコスタイルでの泳ぎ方、またゴムボートから投げ出されたり離れそうになった時、あるいは川に入る時は、ボートに張られている命綱を確認し必ず握る事など、色々な注意や説明を受けたあと川の中心に漕ぎ出します。パドルを握り、リーダーのかけ声にあわせて、イッチ、ニー!イッチ、ニー!始めはうまく漕げずに廻ってしまいます。慣れるにつれて、合格点をもらえる様になりました。川の土手には、竹や草など色とりどりです。花はつりがね人参や、薮ランのほか名前を知らない白い花が、滝壺近くで目に入りました。日陰にある為か、つりがね人参はとても小さな株立ちでした。あまり大きくない滝でしたが、鉄砲水の様な滝のシャワーを浴び、2回目の時には体重の軽い3人がボートから落とされる程。安全な処では、川の流れにまかせてラッコスタイルで浮いて、真っ青な雲一つない空を満喫し、淵では3メーターから10メーターまで4段階の高さから飛び込みの出来る場所があり、私は3メーターの高さから飛び込み、見事着水。
三角吊り輪では、ターザンのごとく風を切ってブランコ乗り着水をしたのよ。それはそれは愉快で、童心に帰って楽しみました。それから、他のクルーにボートをぶつけて川に落としたり、落とされたり、又パドルで水を掛け合ったり。川の中では「川の中心を泳いで下さい。」と注意されます。本人はその通りに泳いでいるつもりでも、突然思ってもいない方向に流されたりします。ラッコスタイルで泳いでいたら、突然大きな岩が頭のそばに現れて、「モモさん!キック、キック!」とリーダーの声。そう言われても、体は思う様に動きません。水の力は凄いものです。ボートはすぐそこに見えるのに、水の力に捕らえられ、一生懸命平泳ぎをするのですがなかなか流れに戻れませんし、不安になりました。瀬では、小さな白波、大きな白波。流れにまかせてパドルでリズムよく漕いで、川の静けさや荒々しさを体感しました。大きな白波と急な流れの瀬でスリルを味わいます。静かな流れでは、陽に照らされた一枚の布に細かな線を何本も引いた様に見える水の流れや、波打つ三角の流れなど色々な形があり、きらきらと光る水面は一幅の絵を見ているようでした。そう云えば、Oさんの絵にも似た様なモチーフがあったなーと突然思い出しました。いつきも小学生の頃に見ている筈、“水の流れ”の絵です。まさに、その世界でした。ボートから4回投げ出されましたが、ライフジャケットはすごい力を発揮します。まず、沈まないのです。少々泳ぎにくいのですが、安全です。最後のポイントは、鍾乳洞の下の流れ。崖の下には大きな穴があり、、流れの一部もそれに向かっているのだとか。ボートから落ちると、その流れに捕らえられ鍾乳洞の奥へ奥へと連れて行かれるから、落ちない様しっかり漕いで下さいと注意がありました。無事にそれを越えると、川下りの終点です。そこから、車で出発した処まで戻り、温泉に入ってリラックス。ハナマルの満足でした。
球磨川は、素晴らしい川でした。“球磨川下り”に、はまってしまいそうです。山よりらくちん。筋肉痛にはなりませんし、腰痛が軽くなっている様です。普段使わない筋肉を使ったせいで、水の中でリハビリをしたのかな?Nおばちゃんに迎えに来てもらって、朝7時30分に家を出発。帰宅は、夜の10時30分でした。
久しぶりに楽しい一日。ボンダイで貴女に買ってもらった真っ赤な水着は、もちろん使いました。いつきさま!ありがとう!!
写真は庭の薮ランです。
2009年8月26日水曜日
残暑の長崎へ
真夏を思わせる厳しい残暑の一日、バスで長崎まで出掛けました。
窓外の高速道路のノリ面いちめんに、高砂百合が咲き乱れるのを眺め楽しむ内、2時間程で長崎駅に到着です。そこから路面電車に乗り換え、会場のギャラリーKへ。2006年2月から4月に掛けて、長崎県美術館で行われたスペインの彫刻家 エドゥアルド・チリーダ展を見に行って以来ですから、およそ3年半振りの長崎です。チリーダの展覧会にも御一緒し又その折、御自宅までお邪魔して収集品をたくさん見せて頂いた、諫早在住のAさんの「アフリカの造型」展と名付けられたコレクションを見るのが、今回の長崎行の目的です。
Aさんのコレクションの守備範囲は広く、中国・唐代の三彩の俑から二川の松絵大鉢の素晴らしいもの、又イギリスのスリップウェアの大皿があるかと思えば、アフリカの仮面や草ビロード、ラフィア布があると云った具合です。今回もアフリカのものだけで70点程。天井につかえそうな程大きいドゴンの梯子や錠付きの木の扉、木の枕に仮面そしてアクセサリー類などのあれやこれやが、決して広くはない会場に賑々しく並べられています。中には、うちの催事で買って頂いたものも並んでいたりして、懐かしく拝見しました。
数年前、或る人の集めた品々を写真で見た事があります。良い物ばかりが集められていて文句の付けようがないのですが、何故だかいっこうに面白くないのです。どうやらそれらのものが、集めた人自身の“物差し”で選ばれているのでなく、すべてに渡って何かしらの名前や権威に依存したものの様に見える為、名作全集の揃った本棚か推薦盤ばかりが並んでいるレコード棚を覗いている様で、その人の素顔が見えずつまらないのです。今回のAさんのアフリカ工藝品のコレクションは、現代抽象絵画にも興味をお持ちのAさんらしく、おもに平面の仕事にAさんの好みの反映が見える様な気がしました。
他の領域のものと併せて並べれば、個人のコレクションとしては立派な展観が出来ます。いつか福岡で、並べてみたいと思いながら帰りのバスに乗りました。
2009年8月24日月曜日
百子の花日記 6
8月20日 縁先の煉瓦敷きに置いてある擬宝珠が、たくさん花芽をつけて咲き始めました。今年の長雨で溶けてしまった松虫草の苗、
Iさんから預かった種で、発泡スチロールに砂を入れ、種をばらまきやっと10粒ほど芽が出て、その内5株が成長したのですが残念な事でした。その他、吾亦紅も根が腐ってしまいました。天気に腹を立てても仕方が無いのですが、この時期に花を見ない株がたくさんあり、がっかりでした。それでも初秋の花々が気持ちを慰めてくれます。
小葉擬宝珠(こばぎぼうし)、赤水引、金水引、ままこのしりぬぐい、メドーセージ
ままこのしりぬぐいは蔓性で鋭い逆さ刺があり、素手では太刀打ち出来ません。でも、薄い紅色の細かな花は、金平糖の様で愛らしいものです。花に見えるのは萼(がく)の集まったものです。