2012年1月29日日曜日

一日八女・広川に遊ぶ







グラハム展最終日の今日。福岡アジア美術館に於ける「魅せられてインド展」視察の為、東京から岩立広子さん一行が来福。1987年6月、今泉時代のあまねや工藝店で岩立さんのコレクションと、当時の“バザール岩立”の染織品を店いっぱいに拡げ並べて皆さんに見て頂いたり、また岩立さん撮影のスライドを使いながら、興味深いインドのお話しを伺ったりした楽しい思い出があります。その時以来の来福ですから、実に25年ぶりになります。今回、29日の昼から夕方に掛けて福岡周辺で何処か見るべき処を、との岩立さんの御要望に応えて、広川町で藍染手織りによる久留米絣工房経営の山村建さんの工房と近在の“石人山(せきじんさん)古墳”を訪ねる事にしました。

さて昼過ぎに東京の皆さんを空港に出迎え、レンタカーの手続きを終えた後、空港傍の大きな“うどんや”へ。お昼時の事とて大変な混雑で、車を停めるのに一苦労しました。一行6人銘々が暖かい饂飩をすすった後、いよいよ出発です。行きの運転は東京組の御一人Wさん。車載のナビの使い方がよくわからず、目的地の設定をしたつもりが、女性の声で流れて来る道路情報がなんだか出鱈目なのです。
その声と掛け合い漫才めいたやり取りをしながら、指示を無視して九州自動車道の太宰府から広川へ。インターを降りた後「近くまで来たのだから‥」と、このナビを信用したのが間違いでした。指示通りに走ると、目的地である山村さんの工房からどんどん遠くなるのです。電話でお尋ねしたり、時に車を降りて家を探しながら、何とか工房に辿り着く事が出来ました。

工房の入り口には、高く揚げられた干し竿に染められた糸や反物が陽を受けて風に翻り、藍の香りと相俟って、いかにも手の仕事を生業にしている人のお住まいらしい佇まいです。さて、工房の奥では、埋けられた12本の藍瓶の一つに御子息が括った糸を漬けては絞り、はたく作業を繰り返している処でした。それから、客間に上げて頂いて織り上がった久留米絣の様々な反物を見せて頂きました。お茶を御馳走になりながら話が進むうち、岩立さんと山村さんに共通の知人がある事が分かったりして、ここでも縁の不思議さを思いました。
その後、八女・朝日屋酒店の高橋さんに石人山古墳まで御案内頂き古墳見学の後、帰りは私の運転で夕方6時頃無事“あまねや工藝店”に帰着。お茶を飲んだりグラハム展を見て頂いたりしながら1時間程を店で過ごし、それから“洋食屋 S ” に移動して皆で楽しく食事をいたしました。グラハム展最終日の良い締めくくりになりました。

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