2010年6月1日火曜日

鳥取へ 2






翌30日。今回の旅の大きな目的である岡山県真庭市の久世にあるT邸へ。Tさんは(おそらく)70代で、20年近く前の当店に於ける山本展の折、残雪の中から掘り出したと云う“うりはだかえで”をわざわざ届けて下さった事があります。今も周辺の山々に分け入り、野生の色濃い深山の草花を採取して、それらを山本教行さんの種々の“花入れ”に生けて楽しんでいられたのだとか。そして、今年の2月からは月に一度、自宅を開放したうえ奥様御手製の菓子で皆をもてなし、楽しんでもらう趣向を考えて評判を呼び、我々夫婦も山本さんに誘われて、日取りを調整し、出掛ける事にしたのです。

T邸は久世の町外れの山際の高台にあって、町を一望出来る素敵なところです。その日は、玄関から始まって居間、床の間そして廊下の2カ所に、様々な花器に生け込まれた15種程の草花が、一種“造形的”に生けられてあるのが印象に残りました。その後、居間で珈琲に和菓子2種を御馳走になり、また庭に出て様々な種類の珍しい草花をTさんから頂戴し、細君は大喜びでした。

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